人形の原型づくりをして石膏型を作成するところまできたので粘土をつめていきます。
今回製作したのは前回の作り直しの「春駒」と「静御前」、「鯛乗り恵比須」の3つです。
春駒と静御前は「福島市文化財調査報告書」、「根っ子町土人形」(梅津喜雄フォトグラフⅠ・梅宮茂解説)に掲載されており、福島県立博物館に収蔵されているものです。
鯛乗り恵比須は「福島市文化財調査報告書」に写真があり、福島県立博物館、福島市郷土資料室どちらにも収蔵されているものです。
閲覧させていただいたときの写真を基に原型を作っていきます。
現在は便利な3Dプリンターなどありますが、私の目的は同じものを作ることではあるものの、寸分狂いなく作ることが目的ではなく、先ずは、一つ一つ当時の人がしていたことを段階を重ねて製作していく事で、どんな状況で、どんな考えで、どんな感覚であったのかを“体感”しながら知ることが目的です。当時の製作方法だけではなく土地柄や文化なども調べながらあれこれと思い製作しております。それををすることで気づいたり知ることもあり、勉強になります。
そして、次に粘土を作っていくのですが、知り合いから福島の粘土をいただき、それにさらに粘土を加え作業しました。
上の写真は型から外し整え乾燥させるところです。
焼成前なので赤くはありませんが、鉄分が多く含まれている粘土であれば焼成後赤くなるので焼いてみないと判りません。実物の根子町の中には赤以外にも堤人形に近い赤、黄土に近い赤もあるので、前回書いたのですが、その時々(粘土の状態、焼成温度など)によって一定してはいないと思われます。
どんな感じになるか………。
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