根子町人形は、福島県福島市清水町で作られていた土人形です。清水町は当時奥州街道の宿場町(清水町宿)で、根子町宿ともいわれていました。
宮城県仙台市堤町で作られていた堤人形の工人から技法を教えてもらい、江戸時代後期から大正初め頃まで製作されていました。
①粘土を伸ばしていきます
粘土を厚さ6㎜程度になるように伸ばしていきます。
②粘土を石膏型に入れ、前後の型を合わせます
前後の石膏型に粘土を詰め合わせ目にドベを塗り、型同士を合わせしばらく乾燥させます。
石膏型(実際に人形が作られていた当時は型も焼き物でした。)
③型から外します
型から外し、合わせ目の余分な粘土をそぎ落とし綺麗にならします。
④乾燥・焼成
状況にもよりますが、日陰で一週間程度乾燥させます。
その後、600度以上で焼いていきます。
⑤和紙を貼る
薄い和紙を素焼きした人形の表から側面にかけて貼っていきます。
和紙を貼り乾燥させた状態(実際の人形は背面に和紙を貼っているものいないもの両方ががある)
⑥胡粉を塗る
膠と胡粉を混ぜたものを人形全体に塗っていきます。これを3度塗り重ねていきます。その後、布で磨いていきます。
⑦彩色します
顔料(水干)、染料を使い色を塗っていきます。黒は墨(墨汁)を使い、最初に使用します。人形の種類にもよりますが、黄、蘇芳(赤)、青、緑と順に彩色していきます。
染料(蘇芳)は三度塗り重ねます
⑧完成です。